不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
暖かさとと寒さが混在する春の朝は、眠気の残った今の私には、かなり気持ちよかった。
(もう少し寒さが強ければ完璧だけど・・・)
今からは暖かくなるばかりの季節にそんなことを望むのは、無理ということは私にもわかっている。
ましてや、基本的に暖かい季節の方が好きな私が、こんなことを思うのも、今の眠たい時だけ。
もし、本当に寒くなったらなったで、きっと文句をいうこともわかっている。
そんな意味のないことを考えながら、朝の道を駅に向って歩いていった。