不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
「あれ?何でいるの?」
ジュンが、コウの隣に立っている私に気づき、話しかけてきた。
「・・・うん。何で私、ここにいるんだろ?」
混乱したままの私は、ジュンの疑問に疑問でかえす。
「・・・どうしたの?」
私は、今までの経緯をジュンに説明する。
「へぇ~、初めて聞いたよ。コンビニにプリン買いに出て、気づいたら、族の集会に来ていた奴。」
ジュンは面白そうに私に笑顔を向ける。
そのジュンの笑顔がいきなり私の目の前から消えた。
「・・・コウ、今、ジュンと話してたんだけど?」
私とジュンの間には、コウが割り込んできていた。
「・・・・」
コウは、私の声が聞こえないフリをしている。
ジュンはそんなコウを見て、少し笑って別の場所に歩いていった。