不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-



「あれ?何でいるの?」


ジュンが、コウの隣に立っている私に気づき、話しかけてきた。


「・・・うん。何で私、ここにいるんだろ?」


混乱したままの私は、ジュンの疑問に疑問でかえす。


「・・・どうしたの?」


私は、今までの経緯をジュンに説明する。




「へぇ~、初めて聞いたよ。コンビニにプリン買いに出て、気づいたら、族の集会に来ていた奴。」


ジュンは面白そうに私に笑顔を向ける。


そのジュンの笑顔がいきなり私の目の前から消えた。


「・・・コウ、今、ジュンと話してたんだけど?」


私とジュンの間には、コウが割り込んできていた。


「・・・・」


コウは、私の声が聞こえないフリをしている。


ジュンはそんなコウを見て、少し笑って別の場所に歩いていった。

< 73 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop