不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
電車に飛び乗るとそこは、昨日とは違い、まさにオシクラマンジュウ状態。
私は、独特なポマードのような匂いに耐えながら、10分ほどの時間を我慢する。
寝不足の私にとって、まさに地獄。
今からの3年間を思うと、泣きそうになる。
それでも、どうにか無事に駅に到着した。
「おはよう、ルミさん。」
昨日と同じようにマイが私を見つけてくれた。
「おはよう~・・・マイ~。」
私は、泣きそうな声でマイに挨拶する。
「大丈夫?」
「マイは?」
「・・・うん。電車通学くじけそう・・・」
「・・・私も。」
私とマイは、お互いに愚痴を言い合いながら、学校までの道を歩いていった。