かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「あ…」
祐介さんの手がパッと離れる。
怒ったような陸くんの表情…
「こんばんは…」
陸くんから挨拶する。
「こんばんは…あ、もしかして桃香ちゃんの弟さん?あ、こんな遅くにごめんね。
お…お姉さん送り届けただけだから…じゃ…俺帰ります。桃香ちゃんまたね!」
慌てて走り去る祐介くん。
「……」
「……」
祐介くんが走り去った後、沈黙が痛い…
「…陸くん…あのね…」
「誰?」
冷たい表情…
「…和馬さんのお友達で…一緒に幹事してる人…」
「…アイツ…桃香の事好きなんだ?」
「…みたい…今、初めて聞いたんだけど…」
「……俺、弟だって…」
怖かった顔が、悲しそうな顔に変わった…。