かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「……」
「うちのお兄ちゃんと一緒で、沙織さんのお兄さんはお兄さんで、必死だったんだと思うよ?」
「……お兄ちゃん…」
「ちょっとの間でも、やっぱり笑ってて欲しかったんだよ。短い間でも幸せな思い出作って欲しかったんだよ」
「バカだね…」
目に涙を浮かべて、ちょっとだけ困ったようい笑いながら沙織ちゃんはそう言った。
「うん、本当バカだよね…。でもお兄ちゃんたちなんてそんなものなのかもね。
本当に妹がかわいくってでしょうがないんだよ。だからいつも心配してるんだよ」
「…ごめんなさい。バカなお兄ちゃんのせいで…彼女さんを傷つけちゃいましたよね」
私に深々と頭を下げて謝る沙織ちゃん。
「…ううん。大丈夫。お兄さんの気持ちも、もちろん人を好きになる沙織さんの気持ちも、
私も経験してきた事だし、理解してるから…もう気にしてないよ。だから沙織さんも気にしないで?」
「ごめんなさい…。それとありがとうございます」
沙織ちゃんは泣きながら、笑った。