花の都
ある時、叔母はとうとう猫を殴ってしまった。
それが始まりだった。
叔母による猫の虐待が行われた。
猫には何が起きたか分からなかった。ただ、黙って虐待されるわけにもいかず、猫も反撃を行った。
猫に噛みつかれたり、手を引っ掛かれたりした叔母はさらに猫に対する憎しみを強くした。
こうして、猫への虐待は続けられた。

ある晩、とうとう耐えきれなくなった猫は叔母の家を出ていくことにした。
その夜もまた、満月の光が煌々と降り注いでいた。
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