萌えきゅん彼氏




あたしの隣に座っている春は、あたしと目が合うとすぐに目を反らした。


「…でも。春が浮気してないなら、いいよ!しょうがないもんね?誕生日だもんっ!!」


春の肩をポンポンしながらそう言うとまたアイスが入っているカップを手に取った。


「いくら幼馴染みの誕生日でも…彼女にちゃんと説明しないで今日は一緒に帰れないって言われちゃこっちは勘違いしてもおかしくなくない?」


落ち込む春にまた更にクギを刺す千夏。


「ちょっ…!千夏っ!!確かにそうかも知れないけど、春は悪気があってしたわけじゃないんだし…。」


「あのね、綾香の優しさは十分わかってるの。でもね?甘いのよ。綾香は春よりも年上で大人なの…わかる?だから、よく反省して。」


そう言うと席を立ち、最後に


「今後、このようなことがあったら春は綾香と別れてもらう。それくらい、あたしにとって綾香は大切な友達なの。わかった?…んじゃ帰るね。」


と言葉を残して去って行った。




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