昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜
天は二物も三物も与える。
選ばれた人だけに。それは知ってる。聞いたことある。
…でも与えられへんかったニンゲンは、どうやって生きていったらええの。
「わ!めっちゃ気持ちええ〜!!まーちゃんも早よ浸かり〜!!」
「……うん」
一泊二日温泉旅行、ゆうくらいやからメインはもちろん温泉なワケで。
貧乏な学生のくせに、温泉つきの旅館なんか予約して…ってゆうても懐石料理みたいな夕飯はさすがについてへんけど。
晩酌の前に、とりあえずひとっ風呂浴びようってことになった。
お湯に浸かって頬をピンクに染めるさくらちゃん。
…で、ビックリしたんがさくらちゃんが思わぬナイスバディであったことや。
ボンキュッボンや。見事や。
ウチなんか、隣に並んだら洗濯板。しかもちょっと使い込んだボロい洗濯板。三年物レベル。
可愛くて、スタイルよくて、女の子らしくて、性格まで可愛らしい。
…神様はなんでウチにも一個くらいくれへんかったんやろ。
「ウチな〜、温泉めっちゃすきやねんかぁ!」
「へぇ〜!そうなんや」
「うん、いっつも長風呂してもてな、家で家族にまだかーって怒られんねん〜」
「えっ、さくらちゃんて実家生なん──、っ!?」
「?…どしたんまーちゃん?」
思いっきり跳ね上がってしもた。
…だってな!?
当たってん!!さくらちゃんのたわわな胸が腕にギュッて!!
いやウチは女の子やけども!!でも洗濯板のウチには刺激が強すぎる!!
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