ヤクザと執事と私 【1の残り】
「・・・いえ、特に気になることは・・・」
「?・・・何か気になることがあるのですか?」
言いにくそうにした私に気づいて、執事が私を見つめる。
「・・・はい。たぶん、夢だと思うんですけど・・・」
私は、昨日の深夜から今朝にかけてのことを執事と組長に話す。
話終わった後で、執事が私のそばによって来た。
「ちょっといいですか?」
「はい?」
執事は、私の背中から首もとを見る。
そして、何も言わずに元の場所に戻っていった。