一期二会 ~いつかのX'mas~


――あぁどうしてこうなってしまったのかな。



HRも終わり終礼も終わったから私は一目散に3組へ。



理斗を待っていると、紀野先生が多い荷物を持ちながら向こうから歩いてきた。
あぁ絡みたくない。
めんどくさい。
どうせ大人は一緒。



「あっ!と…と…と…」
はぁ…気づかれた。
「と…戸部さんだっけ?」
もう名前覚えてるの…??



「…はい」
「一年間よろしくな!」
「…はい」
「あのさぁ…ちょっと頼み事があるんだけど?」



頼み事?
私はすぐにわかった。
何も言わず、先生の荷物を少しだけ持った。



「っあ!!ありがとな!!」
紀野先生と一緒に目的地の職員室へと向かった。


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