聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「「「隼人さま~!! はやくー!!」」」
黄色い声が背後から飛んでくる。
ちらりとのぞくと、ジブ先生の女子の輪の数人が隼人に向かって手招きしている。
「すみません、もう少しお待ちください~!」
ええええええ~っっっ!!
ちょっと待て。
ほんとに待て。
隼人君、そのお話の仕方はなんでしょうか?
「ま、募る話はさ、そこできーっちり聞いてやるから。ほな、オレ行くな。こっちに交換で来ていた女の子たちがオレも一緒に案内してくれるって言ってたから。女の子たち、待たせたらあかんやろ?」
ウィンクする隼人君。
どこでそんな技を覚えやがった。
つーか……ガブ様の病気が伝染してきている気がするのはオレだけか?
「ほな、ミハイルもまたな」
手を上げて、人だかりの出来ているほうへと去っていく。