恋する二人の女の子 ─夢へ続く道─
「はぁー。どうしよう……」


祐希がお風呂に入ってからしばらく悩んでいた裕太だったが、咲姉に相談しようと思いたった。そして、携帯を取り出すと電話を始めた。




「もしもし。咲姉?」
「何?裕太」
「あのさ、プレゼント全然あげてないってヤバい?」
「はぁ?あんた、まさか付き合ってから一度もあげたことないの?」
「うん」
「あんなにもらっておいて?」
「そうなんだよ。賭けであげたりはするけどプレゼントはない」
「なるほどね。うーん、どうしようか……欲しいものあげてもわかるし……。そういや裕太、あといくら残ってる?」
「えーと、3,863円」
「うーん。明日、行く場所は?」
「桃果橋周辺と演奏会。後は決まってない」
「……じゃあ、桃果橋周辺にあるaqua carryがいいかな」
「aqua carry?」
「うん。かわいいし、安いし」
「そうするよ。サンキュー、咲姉」





電話を切ると、aqua carryについて調べ始めた。

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