恋する二人の女の子 ─夢へ続く道─
次の日の夜。裕太は星弥の部屋にいた。





「星弥。話があるんだけど」
「何?裕太」




自分の本音を言う。たったそれだけなのに、相手が星弥だから、悲しませたくないから、言いづらくなってしまう。





「あのさ、俺……白川旅行会社を受けるつもりなんだ」
「そうなんだ。どんな仕事するの?」
「……もし、内定もらったら…………。
まず、1年は海外にいることになる。2年目以降は海外と日本を行き行きするし、もしかしたら日本にはほとんどいないかもしれない」
「えっ……」







星弥の顔から笑顔が消えた。と同時に言うべきではなかったのではとも思ってしまう。
けれど、ここで負けてはいけない。最後まで自分の気持ちを伝えなきゃいけない。


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