君の隣に~ヤンキーの娘の恋物語~
天雅は何を思ったのか、一直線に由姫ちゃんのところへ行った。
ちょっ、は?
訳の分からない焦りに、謎すぎる天雅の行動でテンパる俺。
隣で紫音がはぁとため息をついた。
「なんなんだよあいつ。」
「知らね。またいつものことだろ。」
天雅は昔っからよく分からないことをする。あきれるくらいに。
少しして天雅がスキップ気味に戻ってきた。眩しいくらいのスマイルで。
「練習始めよっか!」
呆れ顔の俺たちに鬱陶しいくらい高いテンションでそう言った天雅に従うかのように俺たちは練習を始めたのだった。
しかし、天雅は由姫ちゃんに何を言ったのだろう。
二人の間に、俺の知らない何かがあるとしたら――。
練習中、俺の脳内はマイナスなことばかり浮かぶのだった。
まさか、本当に見たくないようなものを見てしまうことになろうとは……。