君の隣に~ヤンキーの娘の恋物語~
すると由姫ちゃんの表情はみるみるうちに蒼白していった。
ダッ――
「由姫!」
そしたら由姫ちゃんは、この場から逃げるようにして飛び出して行った。
また、俺を避けるかのように。
そして、由姫ちゃんのことを“由姫”と呼んだ天雅に多少の苛立ちを覚えた。
俺は未だに由姫ちゃんが走って行った先を見つめる天雅を放って、くるりと向きを変えると、校門へと歩き出した。
ムカつく…どいつもこいつも…
俺は感情を隠しきれずにズンズン歩くと、後ろから天雅が「ちょ、置いてくなよー」と小走りで追いついてきた。
「なんでだよ…」
「へっ?」
なんでだよ。俺、なんで避けられてんだよ。
俺は「チクショウ」と言わんばかりに石ころを蹴飛ばした。
