雨×飴

精液臭いビニール袋の
紐を固く占め、

あたしは身支度をした。
そう、学校へ行く準備。


髪の毛を乾かし
胸の下まである髪の毛を
アイロンでストレートに
伸ばす。


軽くメイクをして
ブルーのカラコンを入れた。


「よし…―」


遅刻なのは百も承知。

だけど登校しなければ
留年に繋がるとゆうのも
十分に理解している。





(仕方ない…。)

あたしがこの世で一番
着るのが億劫な
「制服」に袖を通す。


スカートは短く、
ブラウスも綺麗に整えて



行ってきます。

そう誰もいない家に
呼びかけて

ガチャン

と鍵をかけた。
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