*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

店を後にして、バス停までの道を、自転車を押しながら歩く榊原くんの隣を歩いた。


「森山さんって、1年だよね?下の名前は?」


「うん、一年生。名前はサラ。森山サラ。」


「僕は、榊原圭太。2年。宜しくね。」



「・・・・・・えぇぇぇぇぇっ!!??」


月灯りの下、私はオオカミの如く、大声で叫んでしまった。


「年上で驚いた?」


慣れているのか、私の驚いている理由を言い当てた。


「てっきり・・・・・・・・・、同い年かと。」


本当は年下に見えるって言おうとして、やめた。


「いいよ。年下だと思ったんでしょう?」


NO――――N!!バレてるしー!


少しシュンとなる榊原くんを見て思ったのは・・・。


やっぱり年下にしか見えなーい!!



「ごめんね?」


「ははっ、冗談だよ。気にしてないから。サラちゃん、からかい甲斐があるね。」


不穏な空気に無言で苦笑いを浮かべる私を見て、キラキラの笑顔を向けた。


この人、可愛い顔して意外とSだな、あなどれない。


そう思った。


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