プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
7時ちょっと前、晩御飯を食べた。




「星見たい。勇二」
「曇ってるからな…。見えるか」




勇二は望遠鏡を通して星を見た。


「やっぱりだめだわ。雲にかかってる」
「肉眼でも見えるでしょ?」
「行くか?」
「うん」











「凄いね」



曇っていても都会で見える星なんかよりも遥かに多い。

望遠鏡でも見えない星だってある。肉眼で見える星なんてたかが知れてる。






それでも、久しぶりにここで見る星はとても綺麗で目を逸らせなかった。





いや、音菜がいたからこそ
いつもと変わらないこの空
いつもと変わらないこの星





が綺麗に見えたのかもしれない。
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