プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
オルゴールが終わると勇二は話し始めた。






「俺が天体観測が好きになったのは母親の影響だった。小さい頃からプラネタリウムに連れてもらってて、夕方くらい出かけると帰るときには星がたくさん出ていた。
だから、いつも星を見上げながら帰っていた。
俺の誕生日プレゼントは
幼稚園の時は毎年星座の本。
小学校一年生の時は星座盤。
小学校二年生の時は家庭用プラネタリウム。
小学校三年生の時はこの望遠鏡。
星に関するものばかりだった」




そこまで話すとベッドの下から家庭用プラネタリウムを出した。



「まだ使えるんだ」


コンセントを繋いで電源を入れる。










天井にたくさんの星が浮かび上がった。

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