プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
たくさんの星を見ながら。


「凄いだろ」
「うん」













勇二はベッドに座った。





「だけど……その二日後……。」




勇二は天井の星を見つめながら





「母親は死んだ。交通事故だった。」






音菜は勇二を見ることなく、ただ天井の星を見つめている。






「そして、俺はクリスマスに夢を見た。
母親に会った夢。


夢の中で母親は『星に願いを』を歌ってくれた。
翌日、目が覚めると枕元にはこのオルゴールが置いてあった。」





そう言うと再びオルゴールを鳴らした。





音とともに雪が降る。






「その年のクリスマスプレゼントについては何も言わなかった。


母親と約束してたからな。」
「約束?」
「あぁ。オルゴールが欲しいってな。
そしたら本当に守ってくれた。嬉しかったな」
< 23 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop