秘密な契約と掟破りな愛

男は凄い力で私の手を引くと、車のドアを開き私を無理矢理助手席へと乗せた。



「ちょっと!!いい加減にしてよ!!」


「ただ俺は君の事が心配なだけだから。何も心配しなくても本当に送るだけだよ」



冗談じゃないわ。早く出ようと思ってドアを開こうとしても開かない。ロックは解除されてるのに。嘘……もしかして…チャイルドロック掛けられてる…？



「家の案内頼むよ」



男がエンジンを掛けた矢先、コンコンと運転席側のウィンドウを叩く音がすると、そこには一人の男性が立っていた。