この手で紡ぐ神の欠片
*
「おはよう」
菜生と話しながら
私は教室に入った。
ΧΧ中学3年4組が
私の所属しているクラス。
明るくみんなが仲の良いクラス…
なんて馬鹿なことがなく
浮いている子はいるし、
担任は熱血で疎ましいと
ありふれたクラスだと思う。
私は自分の席に座ると
巻いていたマフラーをほどき
授業の支度をした。
「――おはよう」
そう言いながら
私の隣の席に腰を掛けた男子生徒に私は返事をした。
「おはよ、詠人」