この手で紡ぐ神の欠片
「――さぁ」
詠人は惑わすような、
いつもとは違う
どこか怪しげな笑み。
うぅ、と
私は言葉に詰まった。
見たことない、表情だった。
くっくっと
詠人が笑った。
「2冊ある理由。聞かないの?」
ニヤ、詠人が唇を歪める。
「教えてくれないだろう」
残った紅茶を、飲み干す。
喉に、余韻。
「そうだね」
詠人は話を始めた。
「私の運命と結末は、2つあるのだよ」
また違う、一人称。
意味がわからない、と
私は息を吐いた。