この手で紡ぐ神の欠片



透き通った冬の風。

「この冬には――――、かな…」

一人、思い出して呟く。
白い息が混じって、消えた。

道は、薄暗い。


私の足元に、影が落ちてきた。

「カラス」

上を見上げた。

「どうだったサ」

独特の口調。
傍らにきて、
私の頭ぐらいの高さに飛ぶカラス。

「別になんでも」

口元を隠して、私は答えた。

もうすぐ自宅だった。



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