紅い月
「可愛いだろ?見廻りしてたら偶々川で溺れそうになってる所を見つけてな。そんでここで飼えないか土方さんにお願いしていたんだ。」






そう言って持って来た張本人の原田はニコニコ笑っている。






凛はそんな話は無視してその犬を隣にいた沖田に投げ渡し土方に向き直る。





「副長・・・・飼うんですか?」




「ん?あぁ、まぁよく見りゃあ可愛くない事もないしな。」





土方はそう言うと犬を沖田から奪い顔をじっくり見る。





「そうですか。分かりました。でも私には絶対に近づけないでください。」





凛はそう言って部屋を出て行こうとする。






「なぁ、山内お前もしかして犬が怖いのか?」






土方がニヤニヤしながら聞いてくる。




「そっそんな事は・・・・」





核心を付かれ声が上ずる。




「はは~ん。」




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