魔女のカウントダウン☆

(ゆい ゆい ゆい ゆい!!)

あたしの思考回路は、パニックにおちいった。


やがて、幸也が目覚めた。その時、彼の目に映ったあたしの態度は、凄く、不自然だったのだろうと思う。


『どうした、める!?』

幸也は、あたしの顔を覗き込んで、そう訊いた。

一瞬、『ゆいって、誰よ?』と訊きたくて、口を開いたけど、あたしは極度の臆病者らしい……。


彼から、返ってくる答えが怖くて、口をつぐんでしまった。






ホテルに帰ると、あたし達
8人は、睡眠不足ではあったが、最終日と言う事もあって、すぐに ゲレンデに駆け出した。


今日は、皆と一緒にゴンドラに乗り、山の中間地点で降りる。 そこからリフトに乗り変えて、みんなは、更に、上に向かったが、今の幸也には、危険過ぎた。
『大丈夫だよ める』

と言いながら、リフトに乗り込もうとする幸也をあたしは、止めた。


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