ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「・・・いいのか?お前ら、無一文なんだろ?」
「・・・だからといって、誰からでも取っていいわけじゃないですしね。」
龍一が苦笑しながら、ロシア人を見る。
「・・・しょうがねぇ~な。もう1度、最初からやり直すか・・・。」
大和が、ダルそうに声をだす。
「・・・お前ら、今日の宿はあるのか?」
急にロシア人が、切り出した。
「・・・見てのとおり、無一文ですからね。」
龍一は、ロシア人に答えた。
「・・・俺は、この通りでバーをやってるんだけど・・・来るか?飯はお世辞にもうまいとはいえないが・・・うまいウォッカは、山ほどあるぞ。」
「・・・無一文ですよ?」
「何度も言わなくても知ってるよ。・・・正義の味方に俺のおごりだよ。・・・朝までバーで飲んでりゃ、泊まるところの必要ないだろ?」
ロシア人が、豪快に笑う。