ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』


「・・・じゃ、何で?」



「・・・いや、女の後をつけている怪しい奴らがいたから、女に注意しておこうと思って話しかけただけさ。・・・この辺りは、お世辞にも治安がいいとは言えないからな。・・・ただ、あんたらの言う人相の悪さで、いきなり叫び声をあげられたけどな。」



ロシア人の言葉を聞き、龍一を見る大和。



「・・・この場合は、俺達は、正義の味方じゃなくて・・・」



「・・・そ、そうですね・・・悪役・・・ですね。」



龍一が、少し困ったような表情で答える。



「まぁ、別に、お前らが、女を攫おうとしてるんじゃないならいいんだよ。・・・俺達は、こういう人相だから、悪い奴に見られるのは慣れているからな。」



ロシア人は笑いながら言った。



「・・・ヒナタさん・・・彼らにお金を返してあげてください。」



龍一が、真木ヒナタを見る。



「・・・そうだな。」


真木ヒナタが、ロシア人の財布から抜き取ったお金をロシア人に渡す。

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