探偵学園Q
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~ 流side ~


――数時間前


朝からけだるさの残る体を動かし、街をあてもなくたださまよっていた。


なぜだろうか…。

空は晴天まではいかないものの晴れているのに、空気がどんよりしている。
何か予想もしていないことが起きるのか?

そんなことを思いながら橋へと足を進めると、そこにはよく自分が知っている人物が立っていた。




「ハデス様から伝言をことづかってきました」

「………」

「今日の午後三時、車でお迎えにあがると。…久しぶりのご対面、ハデス様。楽しみにしていました」




何を思っているのかわからない微笑みに自然と拳に力が入る。

自分自身いまだによくわからないイライラと自分の感情。

いい加減自分でも嫌気がさしていた。どうすればいいのかわからない自分に。



「わかった…」



頭の思考回路の大半を占める『裏切り者』の存在に。






そして現在に至るのだが。
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