探偵学園Q
「バレバレだから」



あちゃー;
リュウ尾行作戦失敗です。



「なんでこそこそついてきたの?」



それは…任務だから…



「……あ、あたしも失踪してた中学生のとこに行こうかなーって思って;」

「……ふうん」

「もしかしてじゃまだった?」

「別に。」



相変わらずリュウはつれない。
クールっていうか。
あたしと同い年とは思えないほど大人びてる。



「ねえ…」

「なに?」

「リュ…天草くんってなんでも1人ですまそうとするよね」

「は?」

「もっとQクラスの皆と仲良くするとか…しないの?」



でも、ときどき思う。
リュウがこうゆうふうになってしまったのは、あたし達、冥王星のせいで。

冥王星のせいでリュウは普通の人生おくれないんだとしたら、あたし達…いや、あたしはいま最低なことをしてるんじゃないかって。


こうやってリュウを見張って、報告して、確実にみんなを裏切っている。



「別に仲良しクラスじゃないだろ」

「…そうだけど」

「僕はずっとそうやって生きてきた」



―ズキン

胸が痛む。
この人は独りだと思ってる。

キュウもメグもカズマもキンタもみんな傍にいるのに…



「あ、あたし友達だから!」
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