見えない笑顔
病院までの車内は、父と二人、会話を交えることもなく、ただ私の泣き声が響いていた…。





『着いたぞ。』



『……うん……』














病院に入ると特有な消毒液の匂いが鼻についた。





『…お母さんは?』



『…今検査してる。』



『…大丈夫だよね…?死んだりしないよね…?』




『…あぁ。お前のお母さんは強いからな。大丈夫だ。検査が終わってきたらお母さんに笑顔みせてやれ。お前がそんな顔してたらお母さん悲しむぞ。』




『…だよね。…うん!』
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