ビターチョコレート







「あんた誰?」




そう言った俊ちゃんの目はとても冷たくてさっきまでの驚いた感じは一切消えていた。





…………えっ?
……な…に……?
なに言ってんの…?



あたしは言葉をなくしてしまった。



何かの冗談だと思いたくてあたしはとっさに口を開いた。





「……なっ…なに言ってんの!!あたしやん!あたし!!」

「俺に関西弁の知り合いなんていねぇんだけど。」


だけどやっぱりそれは現実で、声、表情、瞳の色何から何まで冷たかった。

でもその言葉を聞いてあたしは、少し救われた気がした。




あっ……関西弁やから気付いてないんかな?



そう思う事ができたから…。

まだ可能性はあると思えたから…。






「関西弁やからわからんかも知れんけど、あたし瑠美やで!佐伯瑠美!小3とき大阪行った!!」



これで思い出してくれる、そう思った矢先だった。







「だから知らねぇって。誰かと勘違いしてんじゃねぇの?」



……えっ?かん…ち…がい……?
そんなわけない。
目の前にいるんは俊ちゃんのはず……。





でもそう言われると絶対という根拠は何処にもなくて、あるのは自分の感覚、それだけで、だんだんと自信がなくなっていくのが痛いほどわかった。









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