姪は叔父さんに恋してる
「………ふう……。」
難を切り抜け、小さく安堵の溜め息。
電話向こうの、コールの後に聞こえてきた声。それは…、
《もしもし、八智絵?
今着いたよ。待たせたようで…ごめんな。》
ケータイに耳を当て、手を振りながらこっちに近づいてくる、叔父さんだった。
もしさっきの手でキャッチが逃げなかったら、鳴ってるケータイで叔父さんの気を逸らそうと思ったから。
やけくそ、というやつ。
あら言葉が汚い。
「叔父さん!ううん!
私もさっき来たとこ!」
大嘘だ。
でも叔父さんは信じたらしく、申し訳なさそうな表情はパッと笑顔に変わり、通話を切ると小走りで、真っ直ぐ私のほうに来てくれた。
「はぅ…!」
近づいてきた叔父さんの姿に鼻血が出そう。
だって叔父さんはいつものYシャツとスーツ姿から一変。
薄手の黒い上着とジーンズという若者さながらの服装になっていたから。
20代にしか見えないよ叔父さん…っ!!