姪は叔父さんに恋してる


放心した私の手から、叔父さんは難なく鉄パイプを取り上げ、それを地面に投げ捨てた。

そして、今日初めて、叔父さんと真正面から向き合った。


綺麗な顔が、素敵な瞳が、今日は冷たい。
怒りを抑えているみたいだ。

…叔父さんが、怒ってるんだ。


「おじさ…、」

「っ………。」

私が言い切らないうちに叔父さんは、

私の頬を平手打ちした。



乾いた音がひとつと、熱みたいな痛みがひとつ。

「………え………。」

叩かれた体勢のまま、私は固まった。


驚くのも当然。
何故ならそれは、私が生まれて初めて“叔父さんから”受けた体罰。


ゆっくりゆっくり顔を叔父さんのほうに向ければ、叔父さんは唇を薄く開いた。


「……八智絵…っ、どうしてお前は…!」


そして出たのは、私を叱る声。


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