姪は叔父さんに恋してる
次には、私の意識は叔父さんだけに向く。
叔父さんは数10分前と変わらぬ姿勢のまま私を迎えて、
「おかえり、八智絵。」
とっても幸せそうに言ってくれた。
こんな素敵な表情を、私がさせている。
その事実だけで頭の芯が熱くなった。
「叔父さん、お待たせ。
今、ウサギ林檎作ってあげるからね。」
袋から果物ナイフも一緒に取り出してから、叔父さんの傍にまた座った。
「喜ばせる物、やっぱりそれだったか。」
叔父さんは予想通りの品に気を良くしたみたい。
私と言えば、言い当てられたことは少し悔しかったけど、叔父さんの笑顔さえ見られたらどうでもよくなってしまって。
「叔父さんが上手だから私、出来るようになったんだよ。」
紅潮を隠すこと無く、私は真っ赤な林檎にナイフをそっと滑らせた。