白兎物語
ウサ美たち一行がジパングに着いたその頃、魔王ウサ太郎とラビィは黒兎の秘薬の材料の1つである黄金イチゴがあるという村の近くまで来ていた。

ウサ太郎「たしかここだ。この先の村に黄金イチゴがあるはずだが…。」

ラビィ「マジ?超ド田舎なんですけど、こんなとこに黄金イチゴなんてあるの?」

心配そうに聞くラビィ。

ウサ太郎「大丈夫だ。昔ワシの親父もその村で黄金イチゴを手に入れたと子供の時に聞いた事がある。」

ラビィ「アンタのお父さんも?なんで?」

ウサ太郎「言ってなかったか?家は代々世界征服を職業にしてるからな。それぞれ強力な魔力を手に入れられる黒兎の秘薬を求めてたとしてもおかしくはあるまい。」

ラビィ「ふ〜ん、そうなんだ。で、誰か1人くらい世界征服した人はいるの?」

そう聞かれたウサ太郎は苦々しい顔で答える。

ウサ太郎「それがもう一歩というところで、いつも白兎族に邪魔されてな…。」

そうこうしている間に2匹は黄金イチゴがあるという村の入口の橋の前に到着した。

ラビィ「うわぁ、超ボロい村。」

ウサ太郎「文句ばかり言ってないでさあ行くぞ。」

そう言って橋を渡ろうとした時にラビィが何かに気づいた。

ラビィ「ちょっと待って。看板に何か書いてあるわ。」

見ると、橋の横の看板にこう書いてあった。

(この橋わたるべからず。宝求める者に死の橋を!)

ラビィ「ねぇ、ちょっとこの橋ヤバイんじゃない?」

慌てるラビィ。
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