白兎物語
ウサ太郎「うろたえるなラビィよ。どうせ村人が黄金イチゴを守るために書いたニセの看板だ。気にせずに渡るぞ!」

ラビィ「なるほど。宝を守るための村人の知恵って訳ね。」

納得したラビィとウサ太郎は看板を無視して橋を渡っていく。
そして橋の中ほどまで来た時にそれは起こった。2匹の足元の板が突然メキメキと音を立てて割れ、下の川に真っ逆さまに落下してしまった。

ドボン!ドボン!

ラビィ「きゃあ!何よ!なんでこうなるのよ。」

ウサ太郎「ぷはっ!おかしいな、こんなはずでは…」

割と流れが早い川なので2匹はどんどん下流へ流されていき、だいぶ離れた河原へと流れ着いた。

ウサ太郎「なかなかやるな。このワシを罠にはめるとは。」

びしょ濡れのまま強がるウサ太郎。

ラビィ「おいコラ!お前のせいでえらい目にあったじゃねえか!この借りは返させてもらうよ。」

パキパキと指を鳴らしながらウサ太郎の方へ歩み寄るラビィ。

ウサ太郎「や…やめろ!うわぁ〜!」

その後ウサ太郎がどうなったかは言うまでもない…。
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