先生の青



………あ、ダメだ
これ以上 考えると……



慌てて自分の思考を
ストップさせようとしたら



先生がキスをした



唇が触れるだけのキスを
何度か繰り返したあと


きつく私を抱きしめ
耳や首筋に舌を這わせ
私の上に覆い被さった



唇を開いて舌を絡ませ合う


先生がなぞるように
私の身体に触れると


胸が熱くギュッてなって
力が抜けていく



好き、先生が好き


もっと触れてほしい
もっともっと抱き合いたい



そう思った瞬間




     ……可哀想に




急にカナさんの声が頭に響いた




先生は こうやって
彼女に触れたんだ



映画を観てるように
先生とカナさんがセックスする姿を想像して




「………やだぁっ!」



気がついたら叫んで
先生の身体を両手で
押し返してた



「………イチ?」



「………ご、ごめんなさい」



自分でも何がなんだか
わからない


すごく幸せな気持ちに
なってたのに



混乱する私の頭を
先生は撫でて



「……オレの方こそごめん
今日は疲れてるよな」


先生は隣に横になり
私に小指を差し出した



「朝まで繋いで寝よう?」



そっと出した私の小指に
しっかり小指を絡ませて
先生は目を閉じた




< 203 / 389 >

この作品をシェア

pagetop