先生の青
ヤキモチ
これはヤキモチなのかな?
ある程度の事は
事前に報告してほしいって
彼女としての正当な要求……
悶々としてたら
自分の気持ちがわからなくて
小難しく考えてしまう
先生と森さんが仲良く話す姿が
あのバカっぽい声が
バイト中も頭から離れなかった
先生との付き合いは
土曜日にお泊まりするのが
定着してて
それ以外はひたすら我慢
ピンクのケアベアを付けた合鍵の出番が待ち遠しい平日の夜
もう寝ようかなと
ベッドの中にもぞもぞ入った時
ドアをノックする音がした
「……市花。お母さんだけど」
少しおどおどした
お母さんの声
なんの用だろうと
怪訝に感じながらも
「なに?」
ベッドに横になったまま
答えるとゆっくりドアが開いて
気まずそうに伏せた目の
お母さんが顔を出した
「……ちょっといいかしら?」
「もう寝るんだけど」
言わずとも知れた
家族と私の距離
この頃じゃ外泊だって
誰もとがめない
お母さんは2、3歩
部屋に足を踏み入れた
考えてみると
お母さんがこの部屋に入ったのは初めてかも知れない