先生の青




写真…………




「もちろん、その写真だって
オレの仕業じゃねえよ
医大生はそんなに暇じゃない


センセーかお前に
興味のあるヤツの仕業だろ


学校じゃなく
家のポストに入れるあたり
お前に恨みがあるんだろーね」



そんな…………



呆然と自分の足元に
視線を落とした



「ほら、早く用意しろよ
迎えに来てやってんだから」



立ち尽くす私に
英雄さんは
イラついた声を出した



「………嫌だ」


「は?」


「いや、帰らない」


首を横に振って言った


「帰らない。私は帰らない
先生とずっと一緒にいる……」



英雄さんは眉を寄せて



「あのな、
ふざけたことを言うなよ
お前がここにいたら……」



「………学校………
今すぐ学校に行って
説明して来なきゃ
先生は悪くないって……」



鍵とか取りに
部屋に戻ろうと
背中を向けた私の腕を
英雄さんは強く掴んだ



「―――――――痛いっ」


「バカか、お前はっ!
お前が今行けば
なおさら騒ぎが
大きくなるぞ」


「でもっ!」


「事の次第によっては
父さんが警察駆け込んで
あのセンセーに
未成年者略取の容疑を
かけるかもしれない」



「そんな」



だって家を出たのは
私の意志なのに…………






< 335 / 389 >

この作品をシェア

pagetop