先生の青
Color.17 運命




異変は
朝、目が覚めたら急に
そんな感じだった






先生と離ればなれに
なってから1ヶ月


季節は夏 7月


私の信用(?)が回復したのか
英雄さんが疲れたのか
通常通り電車通学に戻った




ピカピカの新機種に
生まれ変わって
ケータイも復活


番号もメアドも新しく
三島先生のアドレスだけが
消去されてた



だけど甘いよ、お父さん
恋する乙女は
好きな殿方の番号を
覚えているんです





電車に揺られ
とぼとぼ歩き
学校に着くと



靴箱の中はゴミでいっぱい



………三島先生と
付き合ってたの
学校中に広がってからは
嫌がらせが始まった



三島先生は
そんなにモテてたの?


いやいや
みんな おもしろ半分なんだよね



靴箱を片付けてから
教室に向かい
席に座ったとたん



「はあ――――」



深いため息と共に
机に突っ伏してしまう



「市花、大丈夫?」


突っ伏してた顔を上げる
絆は私の前の席に座り
心配そうに



「なんか最近疲れてるね?」



「うーん………」



こないだの朝から急に
なんかダルいし
常に胸焼けしてるみたいな
ムカムカがあるんだよね



いつも夕方過ぎたら
楽になるんだけど………



「風邪かな?
顔色も悪いし
無理しないでね、市花」



「………ん。ありがとう」



風邪かぁ
風邪なんて
あんまり引かないんだけどな





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