巡愛。~ずっと好きだった~
毎年、優太と花火大会に行く時に着てたっけ。
あ……
また優太との事を思い出してしまう自分に自己嫌悪する。
「着ようかな。折角あるんだし。お姉ちゃん、着せて!」
実家には、以前お父さんが買ってくれた浴衣があった。
随分着ていないし。
それに…健ちゃんに、見て欲しいのも理由の一つかもしれない。
そう思うと、着るのがドキドキしてきた。
夜、19時。
家族総出で神社に向かった。
姉と私は浴衣姿で。
父に買って貰った浴衣は、紺色に紫陽花柄でありふれたデザインだけど、なかなか気に入っていた。