巡愛。~ずっと好きだった~


毎年、優太と花火大会に行く時に着てたっけ。



あ……



また優太との事を思い出してしまう自分に自己嫌悪する。



「着ようかな。折角あるんだし。お姉ちゃん、着せて!」



実家には、以前お父さんが買ってくれた浴衣があった。


随分着ていないし。


それに…健ちゃんに、見て欲しいのも理由の一つかもしれない。


そう思うと、着るのがドキドキしてきた。






夜、19時。


家族総出で神社に向かった。


姉と私は浴衣姿で。


父に買って貰った浴衣は、紺色に紫陽花柄でありふれたデザインだけど、なかなか気に入っていた。



< 29 / 201 >

この作品をシェア

pagetop