君はまた僕を好きになる。


────なんだったんだろう…

直人くんは
あたしに何を伝えたかったのだろう…。


あたしの過去を知っていた…。


あたしが失った過去を

直人くんは知っていたんだ…。


そして

敦史と直人くんは
知り合いだった…




「優香…大丈夫か?」


「敦史…」



直人くんが去った後も、まだあたしの手を握りしめたまま


心配そうな瞳であたしを見つめた…。



「敦史…あた…」



「帰るぞ。」


「えっ?」


「このまま、ここにいたら風邪ひいちまうだろう。

ほら、行くぞ」


そう言うと敦史は、手を握ったまま


無言で、歩き出し
通りかかったタクシーを停めて乗り込むと

そのまま家路に着いた。



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