君はまた僕を好きになる。

その日を境に
また、度々会うようになった俺達。


会う度に、気づかぬうちに心は優香に惹かれ始め


優香を、1人の大人の女として、見るようになっていた。



だが…



その感情を素直に表す事はできなかった…。



優香はきっと
俺の事を

1人の男としてじゃなく

きっと、兄として慕っている。


ずっと…


そう想っていたから
自分の想いを伝える事で

優香との関係が壊れてしまいそうで

怖かったんだ…。


あの時も…
そうだ…

あの夏が通り過ぎようとした8月の夜


優香が俺に会いに来ていた事など知らずに、数人の高校の同級生と久しぶりに遊んだ時

たまたま2人になった女の子と一緒にいるところを見て

優香は、ただ、何も言わずに急に目にいっぱいの涙を溜めて走って逃げてしまった。


あとを追った俺に
「どうして泣いているんだ?」って聞いたら

「目にゴミが入ったから」だって、そんな返事が返ってきたから、俺も、それ以上は何も聞かずに、ただ、黙って一緒にいたっけ…。

思えば、優香も互いの関係を壊したくなかったのかもしれないな──…。





< 181 / 353 >

この作品をシェア

pagetop