君はまた僕を好きになる。
「どうしたの?」
ふと、斜め頭上から、声が聞こえた。
「さっきからずっと財布と携帯握りしめて俯いてるけど、何かあった?」
「えっ!?あ、ごめん…」
「もしかして…タクシー代ないとか…」
ウッ…的を得たその言葉に
思わず「うん…実はー…」と頷いた。
「じゃあ、決まりだね。送ってくよ」
「えっ!?けど!」
「いいって、気にするなよ。これも何かの縁だし。家、どこ?」
「えっ?」
「家、どこ?」
そう言って、あたしの目を見た彼の瞳が、どこか記憶の断片と重なり
誰かの声が脳で響いたーー…
『家、どこ?』
あたしーー…前にも、こんな風に誰かに言われたーーー……?