時計仕掛けの宝石箱
今度は鼻に近付ける。

‥鉄臭い?

錆か?いや、それにしては軟らかい。

‥まさか。

「‥血‥?」

「え‥コレ、血なの?じゃあ誰か鼻血でもだしたのかな?」

コメディーみたいな情景を想像したのか、蜜羽は喉の奥で笑う。

しかし、響也の心中は思わしくなかった。

血痕と目されるこのシミはこれだけしかないのに、最悪の事態が脳内を占拠する。

‥赤城先生のじゃ‥ないよな?

現実と想像が噛み合わない状態に、頭が痛くなりそうだった。

馬鹿馬鹿しい。

そう思って頭を振り、溜め息をついた。



ドヂャァッ!!



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