やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「何ですか、これ?」



私は、封筒を開けながら執事に尋ねる。



「給料ですよ。」



封筒の中には、私が見たこともない金額が入っていた。



「・・・・・・これ全部給料ですか?」



あまりの大金に変なことをたずねる私。



「少なかったですか?」



執事が、心配そうに私を見た。



「いえいえいえ、そうじゃなくて、多すぎなんじゃないかと?」



「そうですか?小夜さんには、長時間勤務してもらってますし、こちらの無理なお願いや問題児達のお世話もしてもらっていますから、当然の額だと思いますよ?」



封筒の中身は、どうみても50万円はありそうな厚み。



「・・・・ありがとうございます。」



私は、どういう顔をしたらいいのかわからずに、微妙な表情のまま、執事にお礼を言った。


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