やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・お前のことだぞ?」
「・・・さぁ、執事さん、話を進めてください。」
ポチは、真木ヒナタの方を一切見ないで、執事に話しかけた。
「・・・現実逃避したな。」
真木ヒナタが、つぶやく。
「・・・まぁ、ポチさんが、終わっているのは皆さんの周知の通りですから置いておくとして、なぜ、この場にポチさんがいるのですか?」
「アッシが終わっているのは、まったく周知の通りではありませんが、アッシのボスである小夜兄さん・・・いや、小夜姉さんのピンチとあっては、駆けつけるのは当然です。」
「ポチさん・・・・」
私は、ポチを見つめる。
「小夜姉さん、アッシが命を懸けて守らせていただきます。」
ポチが、私の前に立ち、執事、真木ヒナタ、サブと見まわしていく。