やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「ちょっと待てよ。」
真木ヒナタが、話に割り込んできた。
「何ですか、ヒナタさん?」
「それって気づかなかった奴の方が悪いんじゃないか?」
「どういう意味ですか?」
「だって、女と男を間違えるなんて、失礼極まりないことだろ?」
「確かにそうですが。」
「だろ?だったら、気づかなかったお前らが悪いんじゃないか?」
真木ヒナタが、珍しくまともな事を演説する。
「・・・それでは、ヒナタさんは、気づいていたと?」
「当たり前だろ?俺は、小夜の胸に触ったことがあるんだぜ。その時から気づいていたさ!こいつは、間違いなく・・・男だってな!!」
「・・・真木さん・・・私、女ですよ。」
「んっ?・・・・あれ?・・・そうだよな?・・・小夜、本当に女?・・・ちょっと下見せてもらっても・・・」
「嫌です!!!」
私は、即答した。