元不良の青春物語
「で、入部してくれんの?」
脛を蹴られて、
痛みに悶絶している煉を
ほったらかしにして、
ロイが聞いてきた。
心なしかその目は
宝石のようにきらきら光っていた。
眩しすぎて目に悪い。
「・・・・さあ?」
ロイの眩しい目に顔をしかめつつ
首をひねりながら言う。
もう、陸上なんて小学5年の時以来だ。
確実に身体はあの地道な練習に
ついていけないと思う。
「えぇーーー?入りなよー。」
「そうそう。
他んトコと違って楽しいよ。」
心底残念そうな顔をして
部員が説得してきた。
その中には織の姿もあって、
疑問に思った。